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発表会当日、関係者の方々から聞いたお話やそこから推測(妄想)できることなどから
面白そうなものから書き出していきます。

その4は・・・・
■新型VMAXの販売方法について
 
知っての通り、新型VMAXはどこでも買えるという訳ではありません。
条件を満たしたVMAX取扱店でのみ販売されます。
 
その条件については伝え聞くだけなので詳しくは知りませんが、
店舗面積や設備、VMAX以外のヤマハ車輌取扱や展示スペースの確保、
VMAX専門講習の受講に、特殊工具や高価なスキャンツールの購入などなど、
多岐にわたるそうな。
 
この条件は店舗側にとってもかなりハードルが高いそうで、
YSPとして長年ヤマハ一筋でやってきたお店や、
VMAX専門店として技術や実績のあるお店などでも、
今回のスタート時に取扱店になれなかった所が結構あるようです。
ユーザー側にも、ずっと世話になってるオヤジのとこで買いたいのに取扱できないらしい、
とかいう話も聞こえます。地方では近所に取扱店が無いケースもあるかもしれません。
 
いかに販売台数の少ない車輌とはいえ、何故既存の販売網を使わず、
これまでのファンの利便性を損ないかねない方法を取るのか?
 
この件に関してはさまざまな意見や批判の声も飛び交っているようです。
ヤマハ側が販売店にどのような説明をしているのかは知りませんが、
実際に取扱店から漏れたお店による落胆の声も上がっているようです。
 
この件については、ヤマハを尊師?と崇める俺も、
果たしてこの方法が良いのかどうかは正直判断つきかねます。
 
様々な批判を受けるであろうことが容易に想像できるような手法を
何故敢えてやらねばならなかったのか?
VMAXを売りたいがために、というだけで、
大切なお得意先を失うことにもなりかねないような方法を選んだのか?
 
そうしなければならなかった理由について考えると、
発表会の時に聞いたヤマハ関係者のコメントが思い起こされます。
 
「二輪市場を取り巻く業界のシステムや風潮に危機感を感じている」
「どげんかせんといかん」(記憶の範囲なのでニュアンスで書いてます)
 
ヤマハにはこの不況下に於いても、相応のリスクを覚悟の上で、
そうしなければならなかった理由が当然あるはずです。
 
ここからは個人的な推測(妄想か?)ですが、
その理由とは・・・
・・・今回のVMAXを機に業界のシステムや風潮を変えることなのではないでしょうか?
そしてさらに深読みすると、
その変革を行うためにこそ、今回の新型VMAXに時間をかけ、
高価でも有無を言わせない魅力をもった車輌に造りこんだのでは?
と、そんな気もしてきます。
 
日本の二輪市場は素人目に見て、とても将来性を期待できる状況ではないと思います。
社会的にも未だ悪いイメージばかりが先行し、
ライダーには甚だ不本意な環境であることを、皆さんも肌で感じているはず。
 
多分メーカーとしては我々ユーザーが考える以上に、危機感を募らせている気がします。
国産4大メーカーの中では唯一二輪車を主力とするヤマハにとって、
その危機感は並大抵ではないはず。
 
俺はジャーナリストでもなんでもないので、
正直なところ正確な状況は把握できてないと思いますが、
そんな俺の目で見ても現在の二輪業界はこのままではジリ貧になるだろう、
ということはなんとなく判ります。
 
かつて隆盛を見た時期から引きずる、古いままの幼稚とも言える価値観を抜け出せず、
それなりの市場規模があるのにも関わらずその社会的評価はあまりに低い。
 
当事者である我々ライダー以外の目は、
未だ変わらず「バイク=子供の乗り物」が大多数でしょう。
「いい歳こいてまだバイク乗ってんの?」とか
「いい加減バイクなんか卒業しろよ」みたいな台詞は聞き飽きるくらいですよね。
 
でもそれをそのまま「てめーらには一生わからねえよ!」と
言い続けるには多分限界に近い気がします。
 
そんな状況のまま、市場を拡大(というよりは復帰)させるなんてことは不可能に近く、
市場が縮小すれば環境も条件も今より更に悪くなっていくのは間違いありません。
 
そんな危機感をヤマハは強く感じているからこそ、
敢えてリスクを承知の上で、これまでの古い業界システムを変え、
なあなあに行われて来ている、社会的にもお粗末な慣習などを改めるられような、
ビジネスモデルを定着させたいがための、今回の販売方法なのではないかと。
 
・・・・と、かなり壮大な妄想を繰り広げてみました(笑)
 
でも、それくらいの話でなければ、
敢えて販路を狭めて、反感を買わなければならない理由が見つからないのです。
 
判りやすい言い方をすると、
名物オヤジのワンマン経営な町のバイク屋方式を続けていては、
常連以外に客層を広げることは困難で、市場の先細りは加速する一方である、と。
 
一般の人にも二輪車に興味を持ってもらうためには、
最前線となる販売店には少なくともそれなりの規模と清潔感のある店舗、そして
一般的なサービス業と同じくらいのレベルまで接客やその他サービスの質を向上する
みたいなことが必要である、とか
 
さらには、不法なマフラーなどによる改造なども業界を上げて押さえ込み
二輪車そのもののイメージも欧米並みくらいの社会的に認められる状況にして、
それをもって行政などへ規制緩和や駐輪場問題などの業界支援等の直訴をしやすくしたい、
とか。
それをもって輸入車と国内認可のWスタンダードも撤廃したい、とか。
 
そんなことを考えてるんではないだろうか?ということです。
 
スタート時点ではVMAX取扱店に漏れたお店も、
意外と文句を言っているところは少ないように見えます。
寧ろ今後取扱店になれるよう、条件を満たそうとしているところもいくつか見受けられます。
 
それは、今回の販売方法が、単なるブランド戦略であったり、
VMAXとヤマハ車輌の抱合せ販売だとかの
単に目先の利益を求めるものでは無いからなんじゃないでしょうか?
 
販売店側も多分二輪市場の将来性には不安を持っているところは多いでしょうから
メーカーから
「業界を根底から変えるために協力して欲しい」
と言われれば単純に反発はできないだろうし、
状況を転換するために何かやらなければならないと考えるお店も少なくない気がします。
 
沈み行く二輪業界をなんとかしようという意気込みから生まれた、
VMAXという渾身のモデルを利用した変革のための劇薬。
それの副作用も承知の上で敢えて導入したのが今回の販売方法
・・・・・なのかなぁ~、というのが俺の結論です。
 
前にどっかの雑誌のインタビューでヤマハの人が言ってた
「VMAXはこのモデル単体での商売としては考えてない」
みたいな話にも説明がついたりしませんかね・・・・?
 
ということで、発表会で聞いた話、
・・・というタイトルとはかけ離れた俺の妄想話でした(笑)
でもヤマハ関係者の方々の話し振りからはそれくらいの意気込みを感じました。
全然勘違いも甚だしい感じだったらすみません・・・。

うーむ、ヤマハ脳にも程がありますかねぇ・・・・。
発表会でお会いしたヤマハの人たち・・・みんな熱い人ばかりだったんですよね。
これまで以上に感化されてるかもしれないのでご注意下さい(笑)
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